終活で考える臓器提供|一般社団法人 星月
2024/10/16
こんにちは。
岐阜県美濃加茂市で終活のお手伝いをしております、
一般社団法人星月(せいげつ)です。
本日10月16日は、グリーンリボンDAYといって、家族や大切な人と「移植」のこと、「いのち」のことを話し合い、お互いの臓器提供に関する意思を確認しておく日です。
1997年(平成9年)10月16日に「臓器移植法」が施行されたことが由来で、公益社団法人・日本臓器移植ネットワークによって制定されました。
今日は臓器提供についてお話していきます。
臓器提供とは?
公益社団法人日本臓器移植ネットワークによれば、臓器提供とは「重い病気や事故などにより臓器の機能が低下した人に、他者の健康な臓器と取り換えて機能を回復させる医療に必要な臓器を提供する」ことをいいます。
日本で臓器提供をまっている患者は約1万4000人であるのに対し、実際に移植を受けられる患者の数は年間およそ400人程度となっているといいます。
本人の意思があって成り立つ善意ですが、それを実行に移すためには事前の登録が必要です。
臓器提供の意思表示
自身の身体を役立ててほしいと思った場合は、生前に本人の意思表示が必要です。
臓器提供の意思を示すには、
①健康保険証・運転免許証・マイナンバーカードの意思表示欄
②インターネットによる意思登録
③意思表示カード
3つの方法があります。
臓器提供の意思があることを家族が知らないと、自身の意思が反映されないことがある為、事前に家族と話し合っておく必要があります。
また、実際の移植の際には家族の総意としての承認が必要なため、一人でも反対者がいれば臓器提供はされません。
身寄りがない方の場合は、本人の意思表示のみで可能です。
提供できる臓器について
「脳死」か「心臓が停止した死後(心停止後)」かによって、提供できる臓器が違います。違いがある理由は、血液の流れが止まった状況から移植して、血液の流れを再開した時にどれだけ機能を発揮できるのか、の違いによるものです。
心停止後の臓器提供では、心臓が止まった死後に手術室に向かい、少しの間血液の流れが止まるため、速やかな対応が必要です。提供できる臓器は、腎臓、膵臓、眼球です。必要な体制が整備されていることが前提となりますが、手術室がある病院であれば提供が可能です。
脳死下の臓器提供の場合は、血圧、脈拍、体温、尿量など安定した状態で臓器摘出手術を行い、摘出直前まで血液の流れがあることから、心臓・肺・肝臓(分割可)・腎臓・膵臓・小腸・眼球の7つの臓器を最大11人に提供することが可能です。
ポイント
臓器提供では、「親族優先提供」が可能です。親族優先提供とは、配偶者・子供・父母の親族へ優先的に臓器提供を行うことができるものです。
ちなみに、自殺の場合は親族優先提供は実施されません。
理由としては、親族提供を目的とした自殺を防ぐ為です。
他にも注意点として、特定の誰かを指定して提供をすることはできません。
「提供者は○○さんのみ」や「親族以外は提供しない」といったような意思表示がある場合は、
親族を含め臓器提供は実施されません。
終活といえば相続や葬儀のことを考えがちですが、自身の身体には何ができるのでしょうか。 するかしないかはさて置き、終活を考えたこの機会に、献体や臓器提供などについて一度調べてみるのもいいかもしれません。
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