実家じまいー始めるタイミングと先延ばしにするリスクー|一般社団法人 星月
2026/10/02
こんにちは。
岐阜県美濃加茂市で終活のお手伝いをしております、
一般社団法人星月(せいげつ)です。
「実家に誰も住まなくなってから、気づけば数年経っていた」
そんな方も多いのではないでしょうか?
「いつかどうにかしよう」と思っていても、中々動き出せないのが現実です。
しかし、空き家を放置すると、税金や管理負担、思わぬトラブルのリスクが高まります。
今回は、実家じまいについてお話したいと思います。
実家じまいとは?
実家じまいとは、親が亡くなる・施設に入ることになった時などに、子どもが親の家を処分することです。
核家族化が進行している現代では、親が住まなくなった実家が空き家となり、実家じまいが必要になるケースが増えています。
空き家の所有者には適切な管理を続ける「努力義務」があるため、子ども達は実家を維持する・解体する・売却するなどの選択をしなくてはなりません。
ただ、家族との思い出が詰まった場所を処分するのは心苦しいうえ、手順も手探り状態となり、実家じまいを先延ばしにする方が多いのが現状です。
▼なぜ今、「実家じまい」が注目されているの?
実家じまいが注目される理由としては、次のものが挙げられます。
・高齢化と核家族化の進行
・空き家問題の深刻化
親世代が高齢化し、介護施設への入居や死亡後に空き家となる実家が増えています。
一方、子ども世代は実家を離れて暮らしており、戻る予定もないケースが多く、管理が困難になるケースが少なくありません。
全国で空き家が増加し、住宅・土地統計調査(総務省)によれば、空き家の総数は、1998年から2018年の20年間で、で約1.5倍(576万戸→849万戸)に増えました。
倒壊・火災・不法侵入などのリスクも社会問題化し、行政による「特定空き家」指定で固定資産税が増額される(6倍)ケースもあり、早期の対応が求められています。
実家じまいを始める3つのタイミング
▼相続が発生した時
実家じまいのタイミングで最も多いのは、相続が発生したときです。
親が亡くなり空き家になった実家を相続すると、維持費がかかり続けるうえ定期的に管理のため訪れなくてはなりません。
人が住まなくなった家は急速に老朽化が進むため、建物の一部もしくはすべてが倒壊し、近隣住民・通行人にケガを負わせる恐れがあります。屋根や壁が崩れて通行人や近隣の建物に被害が出た場合、民法上、所有者が損害賠償責任を問われる可能性があります。
自身の負担・近隣住民の安全の両方の観点から、受け継いだ家の実家じまいは「相続のタイミング」で完結させるのが望ましいといえます。
▼親が施設に入居した時
親が健在でも、施設に入居するタイミングで実家じまいをするケースもあります。
先程もお話したように、空き家となった実家には維持管理費がかかり続けるため、早期に実家じまいに着手するのも一つの手段です。
施設に入居したタイミングであれば、親の意向を取り入れながら作業を進められるため、処分しないものやその貰い手についてもゆっくり決められるでしょう。
▼転居が必要になった時
高齢になった親がバリアフリーの賃貸などに引っ越す際も、実家じまいのタイミングとして挙げられます。
実家がファミリー向けの間取りであったり、2階建てだったりすると、日常生活で転倒するリスクが高くなります。
転居のタイミングで実家じまいをすることで、親の安全な暮らしを確保しながら、スムーズに作業も進められるでしょう。
▼実家じまいを先延ばしにするリスク
〇特定空き家指定で固定資産税が6倍になるリスク
管理が行き届かない空き家は、自治体から「特定空き家」に指定されると、固定資産税が最大6倍になります。
通常、住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」が適用され、固定資産税は6分の1に軽減されていますが、指定を受けるとこの特例が外れます。
指定後に是正勧告を無視し続けると「命令」「行政代執行」へと段階が進み、行政が強制解体した費用が所有者に請求される可能性もあるため注意が必要です。
放置期間が長くなるほど建物の傷みは進み、指定リスクも高まるため、相続後は早めに方針を決めたほうが費用負担を抑えやすくなります。
〇倒壊・火災・犯罪による損害賠償リスク
空き家の所有者は、建物の倒壊・火災・犯罪被害といった損害賠償リスクを負う立場です。
老朽化した建物が地震や台風で倒壊し、隣家や通行人に被害を与えた場合、住んでいなくても所有者として管理責任を問われます。
人が住んでいない建物は不審者の侵入・放火・不法投棄のターゲットになりやすく、空き家状態が続くと火災保険の補償対象外となる場合もあります。
「何かあってから考えよう」では手遅れになるため、まずは自分に管理責任があると理解しておきましょう。
〇放置すると子どもへの「負動産」になるリスク
売れない・貸せない・壊せない物件は、子ども世代への「負動産」としてそのまま引き継がれます。
固定資産税と管理義務だけが残り、子どもが受け取るのは資産ではなく負担です。
放置期間が長くなるほど建物は傷んで買い手がつかなくなり、売却できないまま維持費だけが積み重なる悪循環に陥ります。
「自分の代でどうにかしよう」と思うなら、先送りにせず行動するのが、子どもへ負担を残さない選択です。
今回は、「実家じまい」について始めるタイミングや先延ばしにするリスクについて紹介してきました。
定期的な管理を続けていく、将来的に住む予定があるなど、明確な意図がない限り早期に「実家じまい」をするのが賢明です。
「実家じまい」を先延ばしにすると、金銭的・精神的な負担が所有者にかかり続けます。
ただし、日常生活の忙しさ・相続による喪失感で、すぐに実家の整理ができない方も多くいると思います。
「実家じまい」が思うように進まない方は、専門業者への売却も検討しましょう。
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